順筆と逆筆の違い?引く筆と押す筆の起筆について!

書道
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起筆(きひつ)とは、筆やペンで文字を書き始める最初の動作のことです。

文字を味わい深い文章に仕上げるためにはこの起筆が大切です。

起筆には順筆と逆筆という言う二通りの起筆があります。この記事ではその起筆の技術を紹介します。

 

 

文字を書く時の起筆とは?

起筆(きひつ)とは、筆やペンで文字を書き始める最初の動作のことです。

書道では、起筆によって線の勢いや太さ、文字全体の印象が決まるためにとても重要な技法です。

順筆と逆筆の最も大きな違いは起筆(書き始め)にあります。

 

なぜ起筆が大切なのか

  • 線に力強さが生まれる
  • 筆先が整い、美しい線になる
  • 文字全体が安定する
  • 楷書らしい格調が表現できる

特に楷書では、「起筆・送筆・収筆」の三つを意識すると線が引き締まり美しい文字になります。

起筆はその第一歩であり、家を建てるときの土台にあたる重要な部分です。

 

起筆の基本は、筆先を紙に軽く置く、穂先を整えながら力を加える、進行方向へ筆を動かし始めることです。

 

起筆の種類の順筆と逆筆とは?

「順筆(じゅんぴつ)」と「逆筆(ぎゃくひつ)」は、どちらも起筆の事ですが線の引き方に違いがあります。

 

分かりやす言い方では、引く筆と押す筆の違いです。

 

書道における順筆(じゅんぴつ)と逆筆(ぎゃくひつ)は、筆の穂先(筆鋒)の向きと進め方の違いを表す重要な筆法です。

線質や文字の印象を大きく左右するため、楷書・行書・草書を学ぶうえで欠かせない知識です。

 

 

 

 

順筆とは?

順筆とは、穂先を進行方向に向けて、そのまま自然に運筆する方法です。

筆で線を書く時に意識することなく筆を動かす自然な運筆法のことです。

 

順筆(じゅんぴつ)とは、筆を進める方向へそのまま筆を入れて書き始める方法です。ごく普通の書き方で特に意識して書くことはないはずです。

例えば横画を右へ書く場合、筆を紙に置くそのまま右へ進むという自然な入り方をします。

順筆は穂先を右へ向ける、そのまま右へ引く

順筆の起筆=穂先をそのまま進行方向へ出すため、なめらかで、自然で、軽いという印象になります。

例えば横画を右へ書く場合、 →→→ と穂先も右を向いて進みます。

 

順筆の特徴

筆の軸が先に、毛が軸に従って動きます。当たり前の動きを言います。そのために筆が素直でなめらか、軽快な線になりやすい、筆の流れを生かしやすい、行書や草書で多く用いられる。

順筆は筆の軸で筆を動かすように書くために、特に何も意識せずに筆を動かす事で素直でまとまったきれいな線が書けます。

そのため抵抗がなくきれいで柔らかい線で書けますが、あまり順筆が度をこすと弱々しくなってしまいます。

筆の動きが自然で滑らか

運筆しやすい

線が柔らかく流れる

速度を出しやすい

行書や草書、かなに多く見られる

順筆で書いた線は、穂先が素直に進むため、軽快で流動感のある表現になります。

 

順筆が使われる例

行書の連続した線や、草書の流れる運筆、仮名の曲線や、速書きの場面で使われます。

 

 

逆筆とは?

逆筆とは、進行方向とは反対側から穂先を入れ、その後に本来の方向へ進む方法です。

逆筆の起筆=逆方向へ少し入ってから進むため、線が締まる、墨がよく乗る、力強く見えるという特徴があります。

例えば横画を右へ書く場合、

← →→→ のように、まず少し左へ入り、その後右へ進みます。

この動作を「逆入(ぎゃくにゅう)」と呼びます。

 

逆筆の特徴

逆筆とは、筆を進めたい方向とは反対方向へいったん動かしてから書き始める技法です。

例えば横画を右へ書く場合、少し左へ入る、筆先を包み込むようにする、右へ進むという動きをします。

この逆筆によって筆鋒が線の中に収まり、蔵鋒の起筆となります。

 

効果

  • 線に力強さが出る
  • 起筆が引き締まる
  • 楷書らしい重厚感が生まれます。

起筆が引き締まる

線に骨力(こつりょく)が生まれる

力強い線になる

重厚感が出る

楷書や隷書で多く使われる

逆筆では穂先をいったん紙の中へ収めてから進むため、線に緊張感と安定感が生まれます。

 

 

順筆と逆筆の線質の違い!

10本ずつ書くと、起筆の違い、線の締まり、力強さ、墨の入り方の差がよく分かります。

順筆は、柔らかい、軽快、流麗、のびやかです。

逆筆。、力強い、引き締ま、重厚、格調が高い

同じ長さの横線でも、順筆は軽やかに見え、逆筆はどっしりとした印象になります。

順筆と逆筆の最も大きな違いは起筆(書き始め)にあります。

 

 

蔵鋒との関係!

逆筆は蔵鋒(ぞうほう)と深い関係があります。

蔵鋒とは、穂先を線の中に包み込む技法です。

逆筆で起筆すると、

  1. 逆方向へ入る
  2. 穂先を線の中に収める
  3. 本来の方向へ進む

という流れになり、自然に蔵鋒の線になります。

そのため、古典楷書では逆筆が重視されました。

 

古典作品での例

九成宮醴泉銘 や 孔子廟堂碑 では、逆筆による起筆が多く見られます。

これらの作品の線は、細くても力強い、緊張感がある、品格が高いという特徴を持っています。

一方、行書の名品である 蘭亭序 では、順筆を多く用いた流麗な運筆を見ることができます

 

順筆と逆筆の比較表

項目 順筆 逆筆
穂先の向き 進行方向 反対方向から入る
線質 柔らかい 力強い
印象 流麗・軽快 重厚・引き締まる
主な書体 行書・草書・かな 楷書・隷書
起筆 自然 緊張感がある
蔵鋒との関係 少ない 深い

 

書道の古典では、「逆筆で入り、順筆で運ぶ」のが基本とされることが多く、特に楷書では逆筆を理解することが美しい起筆への第一歩となります。

 

書道でいう引く筆押す筆は、筆の進む方向と力のかけ方の違いを表します。

 

引く筆と押す筆の使い分け

優れた書家は、文字の形や表現に応じて引く筆と押す筆を使い分けています。

例えば、唐代の書家である 欧陽詢 の代表作 九成宮醴泉銘 では、引く筆による引き締まった線と、押す筆による力強い線が巧みに組み合わされています。

 

練習のポイント

  1. 筆を立てる。
  2. 穂先をしっかり使う。
  3. 引く線と押す線を交互に練習する。
  4. 線の太細や力の違いを感じながら書く。

引く筆は「鋭さ」、押す筆は「力強さ」を生み出し、この両方を身につけることで文字表現が豊かになります。

横画を右へ書く場合

順筆
→────   筆の穂先を進行方向に入れて進みます。

逆筆
←→────  筆の穂先を進行方向とは真逆に入れてから右へ進む書き方です。

 

逆筆は蔵鋒の基本動作となり、特に 九成宮醴泉銘 や 孔子廟堂碑 のような楷書古典で多く見られます。

ただし、順筆だから必ず露鋒、逆筆だから必ず蔵鋒というわけではありません。一般的には、順筆 → 露鋒になりやすい、逆筆 → 蔵鋒になりやすいと理解するとよいでしょう。

書道では両方を使い分けることで、線に豊かな表情を生み出します。

 

なぜ起筆が大切なのか

  • 線に力強さが生まれる
  • 筆先が整い、美しい線になる
  • 文字全体が安定する
  • 楷書らしい格調高さが表現できます。

起筆はその第一歩であり、家を建てるときの土台にあたる重要な部分です。

 

逆筆の活用方法!

順筆で書くと繊細で柔らかい表現になりますが、逆筆で書くとゴツゴツとした力強い字を書くことができます。順筆で書くと端正に整いますが迫力のない字になってしまいます。

逆筆だけで書いた字は迫力は出るものの稚拙な字になってしまいます。

どちらか片方を使って書くのではなく、潤筆を基本にしながら要所要所で逆筆を加えて表現することで順筆だけではできない表現力のある文字に変わります。

引きの順筆、押しの逆筆として上手くこれからの書に活用して取り入れてみてください。

 

 

まとめ

起筆には順筆と逆筆という言う二通りの起筆があります。

順筆と逆筆の最も大きな違いは起筆(書き始め)にあります。

順筆とは、穂先を進行方向に向けて、そのまま自然に運筆する方法です。

逆筆とは、進行方向とは反対側から穂先を入れ、その後に本来の方向へ進む方法です。

書道の古典では、「逆筆で入り、順筆で運ぶ」のが基本とされることが多く、特に楷書では逆筆を理解することが美しい起筆への第一歩となります。

引く筆は「鋭さ」、押す筆は「力強さ」を生み出し、この両方を身につけることで文字表現が豊かになります。

順筆で書くと繊細で柔らかい表現になりますが、逆筆で書くとゴツゴツとした力強い字を書くことができます。

 

最後までお読み頂き有難うございました。

 

宜しければこの記事もお読みください.

 

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