最近の子供達は、何かと忙しく、部活や学習塾に、水泳とさまざまな習い事があるようで、非常に多忙です。
自由時間が少ないので気の毒に思います。
幼児4歳から中学生及び社会人に筆で書く事、習字(筆と硬筆)を教えて感じたこと
技術的なことも大切ですが、それ以前に習字を教える前に人として一番大切なことを教えます。
子供自身が自分の書く文字に、劣等感を持っている時は、その思いを理解できる指導者であることが一番大切なことです。
「習字や書道と言う物は、精神統一して静かに行う」、とか「礼に始まって礼に終わる」、難しい事を言ってしまうと、習字に対して重苦しいイメージと、堅苦しいイメージで、殆どの子供達は敬遠してしまう筈です。
友達のようなフラットな雰囲気で楽しく学んでいびます。
個性を尊重しながら教えています!
書を通じて養われる集中力、持久力、思いやりや喜びを分かち合う心を育てることも大切ですが、
子供自身が自分の書く文字に、劣等感を持っている気持ちを思いやる事のできる指導者であることが一番大切なことです。
個性を尊重しながら指導することが一番大切です。
練習する時の基本になる手本!
お手本は子供たちが練習し易いように実物大のお手本のほうが子供たちは抵抗なく練習できます。
お手本が小さいと練習する子供の字が萎縮して小さく書いてしまいます。
月間競書誌のお手本の字が小さい時は事前に拡大コピーしておくと指導しやすいです。
①「画間均等」であれば横画の余白を均等に開ける。隙間均等法と言った表現がわかりやすいと思います。
② お手本をじっくりと観察したら次にお手本なしに書いてみる。
③ 学習する焦点を音読する。
④ 練習した文字を自己採点して文字の整え方の原則を理解する。
日や月という字の横画の余白を均等に開けると文字のバランスが整ってきれいにみえます。
転折=折れの横から縦へ繋がる書き方。
お手本をしっかりと観察してお手本に忠実に練習します。
⑤ 文字の整え方の原則をしっかりと覚えて書く。
そうしてコミュニケーションを取りながら楽しく学んでいます。
弘法筆を選ばず?と言うけれど筆には拘ったほうが良い!
まず習字を初めるには、準備として書道用具(大筆、小筆、硯、下敷き、文鎮)墨汁、用紙が必要ですが、筆はセットの物より少し品質の良い物を進めます。
「弘法筆を選ばす」と言う諺がありますが、あくまでも諺です。
ですので、筆は品質の良い物が書き易いです。穂先に弾力性があり、毛の摩耗がなく永く使用できます。
それと文鎮もセットの物は軽く書く時に、紙がずれてしまうので、文鎮もセットの物より少し重みのある物(200グラム)をお勧め。
墨が付いても構わない洋服を着用する!
気が付かない無意識のうちに、墨を付けてしまう事があります。
そのために出来る限り最悪の時は、捨てても惜しくないくらいの衣服を着用した方が、気軽に習字に没頭出来きます。
それと色柄物は万一墨が付いた時に、後の洗濯に困ると思います。
夏の白い衣服はハイターで漂白するものと言う思い込みがありますが、家庭用の歯磨き粉を、衣類の墨の付いた箇所に、小指の先程、付けて時間をおいて擦ると、歯磨き粉の漂白作用と研磨作用の影響で綺麗に元の白い状態に漂白出来ます。
書く時の姿勢は大事!
いよいよ書く時の姿勢ですが、へその高さくらいの机に半紙を置いて、真正面に座り背中を伸ばして肩の力を抜きます。
こうすることで視野が広がり、お手本と半紙を見渡す事が出来ます。
肘を上げて力を入れず柔らかく自在に腕を動かす事が出来ます。
その後、筆の穂先全体のを3分の2程、筆を降ろして墨を付けます。墨は市販の墨汁で十分書けます。
まず紙面に筆を垂直に下して、横線の練習、縦線の練習、次は円を描きます。
紙に対して、筆を垂直にして細い渦巻きをグルグル書きます。それを繰り返します。
それに慣れてきたらお手本を見せて練習させます。正しく筆を持つと自然と姿勢も良くなります。
書きにくそうにしている子供は、手本の位置が良くない事が原因です。
お手本の位置が遠すぎても近すぎても書きにくくなります。
手本を見て書き順に従って筆を進めれば、勢いのある綺麗な字が書けます。
止め、跳ね、払いは文字の始点や終点でありながら、常に次の画に移行するための部分です。
まず正しい書き順を確認し、止め、跳ね、払いを意識しながらリズミカルに書くことが大切。
書道会の月刊誌を週1回で4回練習しますが、4回目の時は毎月の課題の提出です。
練習した文字を自己採点して文字の整え方の原則を理解する!
書いた作品の長所を認めて、急かせないで、書ける迄待ちます。
子供達も心を集中して真剣に清書します。
同じ時間に同じ教室で、同じように要所、要所を指導しても、個人差が出てきます。
毎月の課題提出で、進級の早い子供もそうでない子供もいます。
しかし競争ではないので、書を通して、集中力と持久力、思いやりの心と喜びを分かち合いながら協調性を育んで行けることが大切です。
体験しなければ得られない経験が体験になり、生きる知恵に変わって行く筈です。
これだけ変化が激しく、これから先の時代に生き抜くためにも、書を通して、諦めない忍耐力を養って欲しい、そう言う思いで、日夜努力しています。
最後まで読んでいただいてありがとうございました。
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