「細字かな」作品をの創作にはイタチ面相筆がおすすめです。
細字かな創作には、和紙と共に大切な物が筆です。
筆は細字かなには、イタチ面相筆が、強いコシと弾力性があり、書きやすくおすすめです。
穂先が非常に細く、鋭く長いので、人や動物の毛など、細かい描写に重宝します。
先のまとまりがよく、曲線を表現するのに都合がよいです。
この記事では「面相筆」をお探しの方に少しでもお役に立てるように筆の紹介をします。
面相筆とは日本画の絵筆の一種で、眉毛や鼻の輪郭など細かい線を描くのに用いる穂先の極めて細長い筆ですが細字の「かな書道」には欠かせないものです。
本来、画用につくられた筆です。
名前の由来は、人や動物の面相描きによく使われることから面相筆と呼ばれています。
小さな字や細い線を引くのに都合がよいことから、書道の細字かなの創作によく使われています。
細字かな書道には欠かせない筆がいたち面相筆です。
面相筆の特徴は穂の付け根が二段
見た目の特徴として、穂の付け根が二段になっています。
子軸だけでは細すぎて書きにくいので、適当な太さの親軸が保護しているカタチです。
イタチ面相筆のサイズは大、中、小あります。
小のサイズは穂先 太さ2✕長さ15mm
中のサイズは穂先 太さ2.7✕長さ18mm
大のサイズは穂先 太さ3✕長さ22mm
用途は上記の画のほか
- 絵手紙
- 葉書
- かな文字
- 写経
- 日本画、水彩画やデザイン画
- ボタルカニアート、コミック
- 絵手紙や写仏画
このように幅広い用途に使えるのも面相筆の魅力です。
毛は先のよくきく剛毛やイタチ毛が多く使われています
書道かな細字創作にはイタチ面相筆をおすすめ
イタチは強いこしと弾力性、含みや耐久性に優れ、すっきりとした線を書くことができます。
毛先がよくまとまるため、楷書や細字用として使われるほか、水彩画、油彩画などの細部の描写にも最適です。 胴体の毛は毛皮として使用されるため、主に尻尾の毛が筆の材料に使用されます。
古来の中国から伝わるこの四徳は現代においても良い筆の条件として変わることはありません。
筆選びのポイントは四徳が備わっていることです。
四徳
尖(せん)穂先が尖ってまとまりがあること。
斉(せい)穂先全体が良くまとまっていること。
円(えん)穂先がきれいな円錐形であること。
健(けん)穂先のコシが程よく弾力があること。
古来より受け継がれてきた、日本人の精神文化を支える『筆』の数々。
その精選された技術と魂には、時代を超えて現在まで、私たちに語りかける多くの英智や感銘が在ります。
丸筆と面相筆の違い
丸筆と面相筆の違い
筆を穂の形状で大きく分けると
丸筆と平筆 になります。丸筆の細いものが面相筆です。
太いもの(主に面塗り用)が彩色筆と言われます。
兼毫筆 | 茶色毛(イタチ毛.馬毛.狸毛など)を中心に作られた弾力のある筆 |
兼白筆 | 白毛(表面)で兼毫筆の弾力の良さと羊毛筆の特長を兼ね備えた筆 |
羊毛筆 | 白毛で柔かく、しなやかで墨含みの良い耐久性に優れた筆 |
剛毛筆 | 茶毛・黒毛(馬の尾毛・山馬など)で作られた特に硬い筆 |
筆の使い方
どんな良い筆でも、お手入れ方法で筆の寿命は大きく変わってきます。長くご愛用いただくために、初めの筆のおろし方やその後の筆のお手入れ方法をご紹介します
筆のおろし方
筆には、捌き筆とフノリで穂先を整えた筆があります。捌き筆はそのまま使用できますが、穂先を整えた固め筆の場合は「筆をおろす」必要があります。
さばいてある筆はそのまま使えますが、固め筆はまず筆に付いている糊を取らないと墨が紙にのりません。従って、筆を十分に使いこなす事が出来ません。
目的に応じておろし方をお選び下さい。
穂先だけをおろす
写経、細字かな、名前書きなどの細字用は穂先だけを使います。
私が細字仮名を書く時は、新しいイタチ面相筆をそのまま使うのではなく、新しい筆に自分で擦ったすみを筆に染み込ませて一週間くらい日にちを置いて少し芯をつくります。その後その筆を使うようにしています。そのため全部おろさず穂先だけをおろします。
穂先をどのくらいおろすかで文字の太さや書き方が変わります。
穂先の利きをより活かすために、剛毛などの毛の固い太筆でも敢えて穂先だけを使う場合もあります。目的に合わせておろす長さを調節してください。
筆全部をおろす
③ぬるま湯が濁ってきます。筆の中(筆管)の糊も十分に取り、紙や布で水分を拭き取ります。(抜け落ちる毛は取り除きます。
筆の手入れについて
いらなくなった半紙やティッシュペーパーなど、水分をよく吸い取る紙を用意します。
②用意した紙に水を数滴たらします。
穂先部分だけを②の上で寝かせるようにして墨を拭き取ります。
筆を寝かせて穂先を整えるような感じで回転させながら、ゆっくり丁寧に墨を拭き取ることが大切です。
筆の洗い方
上級者になると、あえて筆を洗わないという人もいます。筆に残った墨が弾力を持たせ、書き味が変わってくるためです。しかし、やはり筆は毎回きちんと洗ったほうが長持ちします。
初心者のうちは、使ったあとは正しい方法で筆を洗うようにしましょう。
筆を洗う場所
キッチンなど、ステンレス製の流しがおすすめです。墨の汚れはついてしまうと落ちにくいため、白い洗面台など汚れが目立つ場所は避けましょう。
筆に残っている墨を丹念に洗い流す
筆の鋒(毛の部分)の長さよりも深さがある、汚れてもよいような容器を用意します。使用済みの空きビンや、市販のプリンやゼリーなどの空き容器でかまいません。
容器に水をためて筆の鋒をひたし、筆を振るようにしながら墨を落とします。根元に残っている墨が取れない場合は、優しくもみほぐすようにして洗いましょう。
水を換えながら、水が黒く染まらなくなるまで繰り返します。このとき、筆を傷めてしまうため、毛先が容器の底にこすらないよう気をつけましょう。
水圧で毛が乱れてしまうため、流水で洗うことはおすすめしません。どうしてもそれ以外に方法がない場合には、毛を傷めないように流水を細くし、毛の流れにそって水を流すように心がけましょう。
小筆のお手入れ方法
小筆(イタチ面相筆)は基本的に、水で洗いません。反古紙(使い終わった書道紙)を使い、穂先をそろえるようにして、筆に残った墨をふきとります。さらに水で湿らせたティッシュでふきとり、墨のとり残しがないようにします。
つりさげて干しておき、乾いたら付属のキャップをかぶせて保管しましょう。
そうすることで、毛が曲がったり広がったりすることを防ぐことができます。
少しでもお役に立てたら幸いです。
最後まで読んで頂きありがとうございました。
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