鹿児島の郷土菓子あく巻(端午の節句に食べる)!粽(ちまき)の違いは? 

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粽(ちまき)は端午の節句に食べる郷土菓子です。

 

鹿児島の粽(ちまき)は糯米(もちごめ)を一晩樫の木、柚の木の灰汁に漬けて炊いた餅菓子です。

 

灰汁(あく)に一晩漬け込んだ糯米(モチゴメ)で作るために、アルカリ性食品として、保存食で特に鹿児島県では端午の節句には欠かせない郷土菓子です。

 

孟宗竹の皮に包まれていることで吸水量が調整され、灰汁のアルカリ性によって糯米の糊化が進んで、粘りの少ないわらび餅のようなプルプルとした餅に変化します。

 

島津義弘公が、関ヶ原の戦いに持参したのが由来になっています。

 

他県の粽は(ちまき)は糯米(もちごめ)ではなくて、糯米粉を蒸した菓子です。

それが決定的な違いです。

 

 

鹿児島県の粽あく巻と他県の粽(ちまき)の違いについて

 

鹿児島県の粽(ちまき)は別名あく巻(灰汁巻)と鹿児島県民は呼び親しんでいます。

5月5日の端午の節句にはなくてはならない郷土菓子(餅菓子)です。

 

鹿児島県、宮崎県、熊本県人吉・球磨地方独特の餅菓子であく巻(灰汁巻)と呼びます。

南九州の鹿児島県、宮崎県、熊本県人吉・球磨地方で端午の節句に作られる季節の和菓子です。

 

糯米(もちごめ)を灰汁(あく)に漬けて、炊くことで独特の風味と食感があります。

杉の木や松の木の灰より樫の木や柚の木の灰汁が理想です。

 

作り方は、その灰を平たいザルに載せて、その下に大きめのポリ容器を置いて灰の上から真水をかけて灰汁を採取して、その中に糯米(もちごめ)を入れて灰汁に1晩漬け込みます。

 

それを孟宗竹の乾燥した皮を水に2~3日浸して柔らかくして亀の子束子(たわし)で竹皮の産毛を取り除きます。

 

それを袋状にして灰汁に一晩浸した糯米(もちごめ)を竹皮で包んで、3時間ほど茹でて出来上がる餅菓子です。

 

米粒が艶のあるべっ甲色に変色してら釜から上げます。

 

 

他県の粽(ちまき)は、糯米(もちごめ)の粉を砂糖を入れて捏ねて、笹で三角形に巻いて笹の葉ごと蒸した餅菓子です。

 

 

黒砂糖と糯米(もちごめ)を捏ねた茶系の物や白砂糖と糯米(もちごめ)を捏ねた糯米(もちごめ)粉の白い粽もスーパーでは、4月中旬から5月上旬に販売されています。

 

これが粽(ちまき)であく巻(灰汁巻)鹿児島県、宮崎県、熊本県人吉・球磨地方で粽(ちまき)と呼び、他県の粽(ちまき)との決定的な違いです。

 

また、鹿児島県では他県の粽(ちまき)と同じように糯米粉と小豆餡を捏ねて蒸す餅菓子「砂糖巻き」と(あく巻き)両方共に端午の節句前に家庭で造ります。

 

 

南九州の粽(ちまき)あく巻(灰汁巻)の起源

 

あく巻(灰汁巻)の起源は関ヶ原の戦いの際、薩摩の島津義弘公が日持ちのする食料として持参したのが始まりだと言う説がある。

 

保存性が高い事と、その腹持ちの良さから、薩摩にとって長く戦陣食として活用され、かの西郷隆盛も西南戦争で食べていたと言われています。

 

こうした背景から、男子が強く逞しく育つようにと言う願いを込めて、端午の節句に食べられるよになったと言われています。

 

灰汁に含まれるアルカリ性物質が糯米(もちごめ)の繊維を柔らかくすると共に雑菌の繁殖を抑え、長期保存が出来る。

 

高温多湿で食料が腐敗しやすい南九州において、まさに先人の知恵の詰まった郷土餅菓子です。

 

冷めても硬くならない不思議な餅菓子です。

鹿児島県では糯米粉と小豆餡を捏ねて造る砂糖巻きは、鹿児島市内では、「春駒」と言う呼び名で販売されています。

 

 

食習の機会や時季と私流食べ方!

 

4月中旬頃から、南九州特に鹿児島県内のスーパーや土産物店では、多く見かけるようになります。

端午の節句(5月5日)には各家庭で作て食べられています。

 

端午の節句が近づくと市販品の他、「あく巻」を作るための糯米(もちごめ)や灰汁、竹皮なども店頭に並びます。鹿児島県の土産品としても人気があります。

 

 

アルカリ性の作用でべっ甲色に色づき 独特の臭気を持つようになります!

 

あく巻は、灰汁を用いるためにミネラル成分が豊富ですが、浸け置き時間や煮込み時間が不足して、灰のアルカリ性が足りないと、餅化が進まずボソボソとした食感になります。

 

鹿児島県民にとっては、独特のあく巻の臭気で端午の節句になると、幼い頃の事を思い出して懐かしさが蘇る餅菓子です。

 

個人的にはあの独特の灰汁の臭気を好みますが、あく巻の独特の癖を抑えながら柔らかさを出すには上質な灰汁を使う事が重要だと言われており、樫や柚の木の硬木の灰が上等とされます。

 

我々が一般に使用する灰汁は楠の木の灰汁ですが、それでも充分なあく巻ができます。

 

工場等で大量生産される時は灰汁の代替品として炭酸カリウムと炭酸ナトリウムの水溶液が用いられる事が多いです。

 

あく巻は孟宗竹の竹皮に包むのが原則ですが、奄美大島では竹皮の代わりに晒しの布袋を筒状にしたものを用い、灰汁に浸け込んだ糯米を入れてから口を縫って塞ぐ手法で作られます。

 

食べ方はきな粉や黒砂糖、白砂糖、三温糖など好みのものをまぶしていただきます。砂糖醤油をかけたり、わさび醤油、ココアパウダーをかけて食べる事も出来ます。

 

しっかりした食感で食べ応えがあります。

あく巻には、臭気に加えて、独特のえぐみのような味があり、人によって好き嫌いが分かれる食品です。

 

冷やすとえぐみが弱まり苦手な人でも食べやすくなると言われています。

 

個人的にはその臭気と独特なえぐみと竹皮の風味が子供の頃の、端午の節句を思い出して郷愁をそそる食品です。

 

竹皮を剥がして糸で幅2cm位に食べやすい大きさに切り分けて、きな粉と白砂糖を混ぜてそれにまぶして食べるのが好ましい食べ方です。

 

私流食べ方は、白砂糖と梅肉をペースト状にして、それをまぶして食べます。

 

砂糖の甘味だけだと甘くなり過ぎますが、微かな梅の塩味と砂糖の甘味で甘くなり過ぎず、きな粉と砂糖とのブレンドより美味しいです。

 

そうすると艶のあるべっ甲色を損なう事なく、あく巻独特の臭気と竹皮の風味を損なう事なく、色と臭気とえぐみを味わいながら、わらび餅みたいなプルプルとした食感を感じながら食べる事が出来ます。

 

最後まで読んで頂いてありがとうございました。

 

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